2008年06月08日

巡り会えない異国の「我が子」

2008/06/06
巡り会えない異国の「我が子」
三年次 安谷屋 邦尚

 様々な理由で親を亡くした孤児と子供が出来ない等の理由から養子を欲しがるカップルを救う国際養子縁組という制度がある。しかし、この制度には規制強化や金儲けに利用される等、様々な問題が取り巻いている。この問題についてまとめてみたい。

(概要)
・国際養子縁組の減少とその理由
●国際養子受け入れ上位五カ国(米・スペイン・フランス・イタリア・カナダ)に引き取られる国際養子の数→最盛期(04年)に比べ10%減。
●米では3000人余りの減。

理由
 ロシアや中国の生活水準向上による国際養子の供給の減少。
→その一方で、経済発展から取り残された国では国際養子縁組の果たす割合は大きい。
 韓国では少子化の傾向があり、労働力の流出を懸念。
→国民を流出させないよう国内の養子縁組を奨励する優遇制度や助成金等の措置を導入。これにより、国際養子の数を国内養子の数が上回る。
 児童売買の問題。
→児童売買ビジネス=スラムや貧しい農村からわずかな金で子供を引き取り、あるいはさらい、莫大な料金で国外の養親希望者に売り飛ばすというもの。
・国際養子縁組の問題の対応策
ハーグ条約の誕生。
内容
◆営利目的の養子縁組を法律で禁止
◆養親希望者の審査の厳格化
◆ソーシャルワーカーや養子斡旋業者を厳しく監視
◆実の親の同意が無い国際養子の禁止
※子供の人権侵害を無くす効果を発揮するかもしれないが、その反面、孤児が養護施設から出られる日が遠のく原因にもなっている。
・まとめ
国際養子縁組が全ての問題を解決するわけではないが、世界の孤児がそれぞれの国で幸せに育てられる日が来るまでの対応策となりうるのは事実である。

(論点)
・子供がいない親が国内では無く国外に養子を求めるのは何故か。
・有名歌手や大女優が国際養子の受け手になっている事で、それを真似るという軽い気持ちでの国際養子縁組が増えているのではないか。
以上


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Posted by 安谷屋 邦尚 at 14:41│Comments(0)レジュメ
 
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