2008年07月07日

日本版スローシティ

2008/07/04
日本版スローシティ
久繁 哲之介 著

三年次 安谷屋 邦尚

 日本の多くの地域では欧米と日本とのライフスタイルの違いに気づかず欧米の目に見える・論理で説明可能な部分を「模倣」するだけで地域の特性を生かしたまちづくりができていない。その一方で、地域の特性を生かし、スポーツや物語を中心としたまちづくりに成功している地域もある。
(概要)
1、日本のまちづくりの失敗
 まちづくりは本来住民のライフスタイルに合わせて行われるべき。
→しかし、欧米の成功例ばかりに目が行き、欧米のまちづくりをそのまま模倣。
→日本のライフスタイルにそぐわないまちづくりが行われ、日本人にとって居心地の良くない場所となる。
原因:日本と欧米のライフスタイルの違い。
欧米→余暇をカップルか家族と過ごす習慣があり、町中にも行動の場が多い。
日本→その習慣はあまりみられず、カップルがそれぞれゴルフ場や国内外の観光地へ出かけていく。そのため街中に行動の場が少ない。
2、活性化したまちづくりの為に
欧米のように地方にあっても活性化した都市を創るためには、高価値の発言を積極的に取り入れ、西欧のような地元スポーツクラブを中心としたまちづくりを行い、地域固有の文化・物語の発掘・創出を行うべきである。
物語をまちづくりに活用させる際に重要になるのが一次消費後、二次消費を誘発することである。そのためには大衆に物語を一回は消費させる必要がある。ここで問題となるのが物語を保有していないからといってすでに成功しているキャラクターを用いることである。これでは一時期の人気はでるがそれは一過性のものであり、長続きしない。他ですでに成功したキャラクターを安易に取り込むのではなく、小さな評判・信頼を地道にはぐくむことが大事である。また、街を活性化させる為には、街中ストリートの人為的バリアを排除し、単なる目的地間を移動するためのルートにならないよう、市民が主体的に参加できるイベントやパフォーマンスを行うべきである。
4、公園に見られるスローシティ精神
日本の公園:「芝生に入るな」等の禁止事項が多い。
ニューヨークの公園:芝生と歩道は分けられているが、可動式のチェアを用意し、自由に好きな場所を歩き、好きな場所に座ることができる。→市民ライフスタイル実現。それにより市民は満たされた表情を浮かべ、都市空間に愛着を持ち、都市の活性化につながる。
(論点)
・この本で述べられた方法をすべての都市が実践したとすると、それは均質化ではないか。それとも上手く各地域の特色がでて個性的な街ばかりになるのか。
以上


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Posted by 安谷屋 邦尚 at 12:50│Comments(0)レジュメ
 
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